る:ループで名高い清水トンネル(土合駅)
日本人で初めてノーベル文学賞を受賞した川端康成の代表作「雪国」冒頭の「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」とのフレーズは、JR上越線 群馬県土合(どあい)駅と新潟県土樽(つちたる)駅の間にある全長9,702㍍の山岳トンネルです。1922年(大正11年)から工事が始まり、1931年(昭和6年)に完成。当時は日本一、世界でも第九位の長さを誇っていました。名称は付近にある清水峠にちなんでいます。
清水トンネルのループ線とは、当時の技術では長いトンネルを掘る事が出来なかった為、トンネルの入口と出口にあるループ状の線路を活用しました。線路をループ状にする事で勾配をなだらかにして上がる方法を生み出し、山をループ線で登って高い所にトンネルを作る事で掘る長さを短くする為に作られたそうです。土合駅もループを上がった先に立てられました。
それが、「日本一のモグラ駅」と呼ばれる土合駅です。
この土合駅がそう呼ばれる理由はホームの位置にあります。上りホームは地上にあるのですが、下りホームは462段もある長い階段を地下へと下がった先にあるからです。